【読書】嫌われる勇気
人に薦められたので、読んでみた。
読後の率直な感想は「よくわからないが読んでいる間は楽しかった」である。 概要は、「哲人」と「青年」との対話を通して、 オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラーの心理学を学ぶというものである。
で、何が楽しいってこの本の登場人物の「青年」である。 対話の流れとして、「世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる」と標榜する哲人を、青年が論破しようと挑むのだが、 哲人が何か言う度に、青年は 「な、なんですって!?」 と叫ぶのである。 それが面白くて、仕方がない。
哲人「……(アドラーの思想)!!」
青年「な、なんですって!?そ、それは悪魔の思想だ!唾棄すべき危険思想(ry」
こういったやりとりが数度に渡って繰り返されるため、 対話が面白くて思想に集中できません(笑)
個人的な感想としては、それまで猜疑心の塊で、哲人を論破しようと躍起になっていた青年が 下記のやりとりで何故か完全にやられてしまい、終盤一気におとなしくなってしまうのが口惜しいところ。
哲人「あなたはこれまで、『いま、ここ』から目を背け、ありもしない過去と未来ばかりに光を当ててこられた。 自分の人生に、かけがえのない刹那に、大いなる嘘をついてこられた。」
青年「……ああ!」(腰砕け)
僕「『……ああ!』じゃないよ!どうしてそこで諦めるんだ!どうして!」
その時はじめて気づいたんだ。 僕は、この本の「青年」に自分自身を重ね合わせていたこと。 青年に、哲人を論破して欲しかったこと。 対話がはじまってからずっと、青年を応援していたこと。
そう、この「青年」は「僕」だったんだ!
「な、なんですって!?」
というか僕は、この本の読み方を完全に間違えたので 純粋に、何度か読み直したい本である。